兄と同部屋だったころの中学低学年の時の体験。
二段ベッドの二階で、気持ちの悪い夢を見ていた。
クラスメイト数名で駅のホームに居た。
通過列車が通り過ぎる時、そのうちの一人を線路に落とす。
クラスメイトは断末魔をあげて、列車に飲み込まれる。
骨と肉が轢断される音がホームに響いた。
ホームの下を覗くと、クラスメイトはボロボロの髑髏になっている。
どうやって決まるのかはわからないが、次は別のクラスメイトの番。
また、次のクラスメイトの番。
順々にクラスメイトが線路の下に落とされていく。
延々とそれが繰り返されていくという夢だ。
すると突然、成人男性の凄まじい絶叫が聞こえて目が覚めた。
目が覚めても絶叫が尾を引いている。
外で何か事件でも起きたのかと思うような絶叫だったが、それは明らかに部屋の中で起こっていた。
何となくベッドの一階に寝ている兄も、目を覚ましたような気配がした。
まんじりともせず、朝を迎えた。
気味が悪い夢を見ていたこともあって、だんだん夜中聞こえた絶叫も夢だったのではないかと思い始めてきていた。
だが朝食を食べているとき、兄が気まずそうに話しかけてきた。
「昨日の夜、部屋で凄い悲鳴聞こえたよな。」