オチのない怪談ブログ

自分が体験した、あるいは誰かから聞いたオチのない怪談を蒐集するブログ

少年期に体験した話

白日夢

中学時代の話。 確かテスト期間中だとかで、いつもよりかなり早い時間に家に帰った。 エレベーターで7階にのぼり、廊下に出る。 各部屋の窓のところにスペースがあり、各々住人たちが植物やら置物やら好きなものを置いている。 ちょうどお昼の時間で、廊下に…

ついてくる

小学生の頃の体験。 図工室で、夕方遅くまで残って学芸会で使う小道具の作成をしていた。 とりあえず作業が一区切りしたため帰ろうとすると、教室にランドセルを置いてきてしまっていたことに気づいた。 友達と別れ、一人で教室に取りに向かう。 校舎の中の…

もいもー

中学生のころ引っ越しをして、初めて自分の部屋というものができた。 新しくできたばかりの新築マンションだったためまだ住んでいる人が少なく、妙に静かで薄暗い雰囲気があった。 隣の部屋がまだ空室にもかかわらず壁を叩くような音が聞こえたり、深夜に廊…

白目がない。

中学生のころ、父方の祖父が亡くなった。 家族一同で車に乗り込み、祖父の遺体が安置されている病院に急いだ。 駐車場に着くと兄が 「向かいの車に、犬がいない?」 と言った。 犬らしき姿は見えない。 確かめてみようと、車から降りて件の車に近づく。 窓か…

子供部屋怪談③ 朝食の支度

二段ベッドの二階で、自然と目が覚めた。 ブラインドの隙間から朝日が差し込んでいる。 もう朝だ。 扉一枚隔てたキッチンからは母が朝食の支度をする音が聞こえる。 だが、まだ起きるには少し早い。 布団に潜り込み、もう一度眠ることにした。 しばらく微睡…

子供部屋怪談② 絶叫

兄と同部屋だったころの中学低学年の時の体験。 二段ベッドの二階で、気持ちの悪い夢を見ていた。 クラスメイト数名で駅のホームに居た。 通過列車が通り過ぎる時、そのうちの一人を線路に落とす。 クラスメイトは断末魔をあげて、列車に飲み込まれる。 骨と…

子供部屋怪談① ベッドをたたく手

中学生低学年のころ、まだ兄と同部屋だった。 6畳程度のマンションの一室に机を背合わせで置き、壁際には二段ベッドがあった。 僕はその二階を使用していた。 生活空間は、ベッドの上と机の上だけの狭い空間であった。 そこで起きた短い怪異をいくつか。 夜…

スカイフィッシュを肉眼でみた話。

学生時代14階建てのマンションの、7階に住んでいた。 駅から近く、ベランダからは駅前の商店街や、車通りがよく見える。 その日、家で一人で留守番をしていると、下の車道で事故があった。 誰もいないリビングから、ベランダに出て下の様子を眺める。 ふと…

未確認飛行物体

中学の時の話。 部活でグラウンドに居た。 第二グラウンドと呼ばれていたところで、第一グラウンドの4分の1くらいの広さ。 三方向を四階建ての校舎、一方向を金網のフェンスで囲われていた。 その日は数名で校舎の壁に向かって、テニスの壁打ち練習をしてい…

口をふさがれた男の声

塾に行こうと、高架線の下を通りかかると白い車が窓を開け放して止めてあった。 するとその中から口をふさがれたような 「ウーーーーー!ウーーーーー!」 という男の声が聞こえてきた。 ただ事ではなさそうだと思い車内をのぞき込むと、そこには誰もいない…