小学生の頃の体験。
図工室で、夕方遅くまで残って学芸会で使う小道具の作成をしていた。
とりあえず作業が一区切りしたため帰ろうとすると、教室にランドセルを置いてきてしまっていたことに気づいた。
友達と別れ、一人で教室に取りに向かう。
校舎の中の蛍光灯はついておらず、窓から西日がさしているのみであった。
先生たちも職員室にいるのだろう、廊下にも各教室にも誰もいない。
早くランドセルをとって帰ろうと、階段をのぼる。
すると自分の階段をのぼる足音に合わせるように、後ろから足音が聞こえた。
カツカツカツ、という靴の音ではなく、べちゃべちゃべちゃ、という得体の知れない音だった。
後ろを振り返ると足音は消える。
足音を振り切るように階段を駆け上がり、誰もいない教室に入る。
一目散に机の上に置かれたランドセルを背負って、外に出ようとした時、廊下から怒鳴り声が聞こえた。
一言、ではなくある程度の長さのある文章だった。
なぜこんな曖昧な言い方かというと、
その言葉が日本語でもなく、英語でもない、
全く聞いたことのない言語だったからだ。
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それからどうやって家に帰ったかは覚えてないが、その夜から熱を出して3日間寝込むことになった。